Design Management and Color Management 2003 5 20

 いろいろな商品を店頭で見ていますと、
品質や性能は優れているのに、デザインが、もうひとつという商品があります。
あるいは、色彩が、もうひとつという商品もあります。
 これは、その商品の品質や性能を知っている消費者は、特に気にしませんが、
品質や性能にあまり詳しくない消費者は、デザインや色がきれいだから、
その商品を選ぶということも、十分ありえます。
 そういうわけで、優秀な商品なのに、デザインが悪くて、あるいは色彩が悪くて売れない
という場合もありえます。
 実際に、このデザインをもう少し変えたら、いい結果がでるという商品や、
性能がいいのに、この色彩では、あまり買う気がしないという商品を見かけます。
 質実剛健ということは、もちろん前提として必須条件でしょうが、
デザインを上手に使うDesign Managementということも、重要ではないでしょうか。
また、美しい色や、眼に優しい色を商品に着せるというColor Managementも、
Color Managementというと別の意味もありますが、ここでは、優れた色彩の管理という意味で、
重要だと思います。
 もちろん品質が優れていることは当然ですが、
デザインが優れていて、色彩も美しい商品ならば、安売り競争をしなくて済むはずです。
 もし、安売り競争に巻き込まれたとしたら、
もう、そのデザインや色は、消費者に支持されていないことです。
 デザインが優れていて、色彩も美しい究極のものは何でしょうか。
それは、絵だと思います。
世界的に名画と言われている絵は、デザインが優れていて、色彩も美しい究極のものでしょう。
そうだからこそ、価値は減るどころか、価値は増えていきます。
 品質の優れた商品を開発したならば、今度は、Design ManagementとColor Managementに
気を使うべきです。
 デザインも色彩も、消費者の心理に影響を与えています。

 Color Managementというと、別の意味があります。
パソコンで、写真などの画像処理をする時に、色の管理という意味でも使われます。
たとえば、高性能のデジタルカメラで撮った写真も、パソコンに取り込むと、色彩が微妙に変化します。
また、ディスプレイの性格やグラフィックボードの性格によっても、色彩が微妙に変化します。
さらに、プリンターでも、色彩が微妙に変化します。
 だから、デジタルカメラでイメージした緑色が、グラフィックボードの性格により変化し、
さらに、ディスプレイの発色でも変化し、プリンターでも変化して、
最初にイメージしていた緑色とは、大きく変わってしまうことがあります。
 この色の管理をColor Managementといいます。
 私は、以前、Windowsで、Photoshop5.0を使って、Color Managementをしようとしましたが失敗しました。
やはり、Color Managementが楽にできるのは、Macintoshなのです。
芸術分野となると、Macintoshになります。
 こういう分野も、Windowsはがんばってほしいものです。